Q & A

このページでは、皆様からお寄せいただいたご質問にお答えいたします。
なお、このページで使う言葉についてはこちらをご覧ください。

DHAとEPAは体に良いと聞きますが、効果は同じですか?

DHAとEPAともオメガ3系高度不飽和脂肪酸という栄養素であり、化学的な構造も良く似ているため、同じ効果を示すことがあります。
消費者庁の食品の機能性モデル事業では、DHAとEPAの両者で心血管疾患リスク低減や血中中性脂肪低減あるいは関節リウマチ症状緩和に十分な根拠があるとされています。
しかしながら、DHAは脳や網膜などの組織を構成する成分でもあることから、脳や神経組織の発育や機能維持の効果が期待されています。
一方、EPAは体の中でプロスタグランジンという物質に変化し、これが血液を固まらせにくく、血液をさらさらにすることから、抗血栓作用の効果が期待されています。

DHAとEPAは魚に含まれていると聞いています。
魚を食べるのとサプリメントなどで摂取するのと効果は同じですか?

DHAとEPAを摂取することでの効果は両者とも同じです。
ただ、魚の種類によってDHAやEPAの含有量が異なりますので、効率良く摂取するには魚の種類を選ぶことが重要になります。一般的には、DHAはマグロ、カツオ、サンマ、サバなどに、EPAはイワシなどに多く含まれています。
魚に含まれるDHA、EPAについて、詳しくはこちらをご覧ください。
また、魚には良質なたんぱく質やカルシウムなど、多くの栄養素も含まれていますから、基本的には魚食を心がけ、魚食が不十分な場合はサプリメントで補給することをお勧めします。必要に応じ適度にサプリメントをご利用ください。

DHAやEPAはたくさん摂取しても大丈夫ですか?

欧州食品安全機関(EFSA)では1日5g、アメリカでは3gの摂取において、特に問題ないとされています。また、厚生労働省では1日1g以上の摂取を推奨しています。
DHAやEPAは、必要な栄養素であるため、一度に大量に摂取するよりも、毎日こまめに1gを目標に摂取することをお勧めします。

DHAって頭に良いっていうけど、ほんと?

仔ラットを用いた空間記憶学習能力試験(モリス水迷路試験)では、DHAを摂取させた場合、目印を記憶し行動する能力が優れていたとの結果が報告され、記憶学習能力の向上が示唆されています。
さらに、オーストラリアの研究では、健康な乳児287名を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において12ヶ月齢および18ヶ月齢時、言語発達評価項目に向上が認められたとの報告がされています。

DHA・EPAを効率よく摂取するにはどうしたらいいの?

DHAやEPAを摂取するには、魚介類から摂取する方法と、市販されているサプリメントで摂取する方法とがあります。
1日の摂取目安量としては、DHAとEPAを合わせて1g以上の摂取を厚生労働省は推奨しています(「日本人の食事摂取基準」(2010年版))。
そこで、この目安量を魚介類から得るには、油を多く含むいわゆる青魚などから摂取することが必要ですが、特に刺身など生食により、効率よく摂取することができます(マグロトロで2~5切れ、ハマチで3~5切れ)。一方、調理法によっては、その含有量が変わってしまうことがあります。煮炊きでは出汁に、揚げ物にすると揚げ油に、焼き魚の場合は油分が外に逃げてしまうため、これらをうまく利用した調理法が必要になります。
また、魚が苦手な方や魚を食べる機会が少ない人などは、サプリメントで摂取するのも一つの方法です。

DHAとEPAのサプリメントを摂取すると、油の取りすぎになりませんか?

DHAとEPAをサプリメントで摂取しても、それが油の過剰摂取につながることは、通常ほとんどありません。
DHAとEPAの摂取目安量は1日当たり1g程度です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2010年版)をもとに脂質摂取量の目標量を算出すると、年齢や性別で異なりますが1日当たり45~67gとなります。そのため、仮に摂取目安量の1gをサプリメントで摂取した場合でも、油の取りすぎの懸念はありません。

魚によっては水銀が多く含まれていて問題になっています。
DHAやEPAのサプリメントは、魚が原料なので水銀の過剰摂取になりませんか?

魚種によっては、食物連鎖から水銀を蓄積する場合がありますが、現在の日本で市販されている魚油サプリメント等から水銀が検出されたことはありません。
通常サプリメントに使用されている魚油は、高度な精製過程を経て臭いなどと共に水銀が除去されているため、安全と考えられます。

血栓症の薬を飲んでいるが、DHAを飲み続けても良いですか?
どのくらいまでなら飲んで良いですか?

病気の治療をされている方は、自己判断せず主治医と相談してください。

コレステロールや中性脂肪の高い人がサプリメントを飲んでも大丈夫ですか?

DHAやEPAのオメガ3系高度不飽和脂肪酸には、血中脂質(中性脂肪)改善作用を有していることが、多くの研究により明らかにされています。そのため1日当たりの摂取目安量である1gを目標に、サプリメントを補助的に摂取することは可能です。しかしながら、既に薬を服用されている方は、主治医と相談してください。

このページで使う言葉について

・ 飽和? 不飽和?

脂肪酸は、炭素と水素と酸素で構成されています。炭素鎖(炭素の結びつき)に二重結合がある脂肪酸を不飽和脂肪酸、二重結合がない脂肪酸を飽和脂肪酸といいます。

DHA、EPAの分子構造  (クリックすると大きく表示されます)

DHA、EPAの分子式


・ 高度不飽和脂肪酸? 多価不飽和脂肪酸?

不飽和脂肪酸は、二重結合の数によってさらに分類されます。
二重結合が1つだと一価不飽和脂肪酸、2つ以上は多価不飽和脂肪酸に分けられています。
近年、二重結合が4つ以上のものは「高度不飽和脂肪酸」とさらに分類されましたが、伝統的に「多価不飽和脂肪酸」が使われています。
EPAは二重結合を5つ、DHAは二重結合を6つ持っているので、ここでは「高度不飽和脂肪酸」という表現にしています。


・ オメガ3? n-3?

オメガ(ω)3もn-3も同じ意味です。生物学系ではオメガ3、化学系ではn-3を使います。
最近の雑誌や新聞、世界的にはオメガ3系脂肪酸ということが多いですが、厚生労働省ではn-3系脂肪酸が使われています。
なお、ここではω3の表記を耳慣れた「オメガ3」とカタカナにしています。